ローランドビューティーラウンジ(RBL)の特定商取引法に基づく表記に、中途解約の計算式そのものが書かれていました。
役務提供開始前の中途解約 精算金=支払総額−2万円
役務提供開始後の中途解約 精算金=支払総額−回数消化料金(購入時における1回当たりの料金×消化回数)−解約損料
※「解約損料」はご契約残額(未消化役務残高)の10%(但し2万円以内)とします。
脱毛サロンの公式サイトを7社ぶん読みましたが、ここまで書いている例は多くありません。多くは「手数料あり」や「所定の精算」で止まります。
計算式が公開されているということは、契約する前に精算金を自分で出せるということです。公式に出ている料金を入れて、実際に計算しました。
先に結論
| コース | 総額 | 開始前 | 1回受けた後 | 2回受けた後 |
|---|---|---|---|---|
| まるごと全身脱毛 3回 | 255,200円 | 235,200円 | 153,119円 | 76,558円 |
| 全身脱毛 3回 | 149,100円 | 129,100円 | 89,460円 | 44,730円 |
| ヒゲ脱毛 5回 | 70,800円 | 50,800円 | 50,976円 | 38,232円 |
戻ってくる計算になる額です。ヒゲ脱毛5回だけ、1回受けたあとのほうが開始前より多く戻ります。理由は下に書きます。
1. 公式サイトに出ている料金
2026年10月6日に、RBLの公式サイト(roland-bl.jp)で確認した3コースです。
| コース | 総額(税込) | 1回あたり | 照射部位 |
|---|---|---|---|
| まるごと全身脱毛 3回 | 255,200円 | 85,068円 | 30部位(顔・VIO含む) |
| 全身脱毛 3回 | 149,100円 | 49,700円 | 18部位(顔・VIOなし) |
| ヒゲ脱毛 5回 | 70,800円 | 14,160円 | 6部位 |
部位の内訳まで公式に列挙されています。「全身」と「まるごと全身」の差は、顔とVIOです。この区切りは会社ごとに違うので、別の記事で数えました。
なお、特定商取引法に基づく表記のほうの「販売価格」の欄は「ご契約内容により異なります。無料カウンセリングにてご確認ください。」となっています。金額はメニューのページにあり、表記のページにはありません。
1回あたりの表記は、掛け戻すと総額と合いません
まるごと全身脱毛は255,200円の3回で、1回あたりが85,068円と出ています。3倍すると255,204円で、総額より4円多くなります。端数の処理だと思われます。
金額としては小さいのですが、中途解約の計算で使うのが「購入時における1回当たりの料金」なので、どちらの数字を使うかで精算金が変わります。この記事では公式に出ている85,068円で計算しました。契約書面の単価が違う場合は、そちらが基準になります。
2. 計算してみます
公式の式をそのまま使います。
まるごと全身脱毛 3回(255,200円・1回あたり85,068円)
- 開始前 255,200円 − 20,000円 = 235,200円
- 1回受けた後 残額は255,200 − 85,068 = 170,132円。その10%は17,013円。255,200 − 85,068 − 17,013 = 153,119円
- 2回受けた後 残額は85,064円。その10%は8,506円。255,200 − 170,136 − 8,506 = 76,558円
全身脱毛 3回(149,100円・1回あたり49,700円)
- 開始前 129,100円
- 1回受けた後 残額99,400円の10%が9,940円。149,100 − 49,700 − 9,940 = 89,460円
- 2回受けた後 残額49,700円の10%が4,970円。149,100 − 99,400 − 4,970 = 44,730円
ヒゲ脱毛 5回(70,800円・1回あたり14,160円)
- 開始前 50,800円
- 1回受けた後 残額56,640円の10%が5,664円。70,800 − 14,160 − 5,664 = 50,976円
- 2回受けた後 38,232円
- 3回受けた後 25,488円
- 4回受けた後 12,744円
3. ヒゲ脱毛だけ、順番が入れ替わります
ヒゲ脱毛5回は、開始前が50,800円、1回受けた後が50,976円です。1回受けてからやめたほうが、176円多く戻る計算になります。
式を見ると理由が分かります。
- 開始前に引かれるのは、一律で20,000円
- 1回受けた後に引かれるのは、14,160円(消化分)+ 5,664円(損料)= 19,824円
19,824円が20,000円を下回るので、順番が入れ替わります。総額が小さい契約ほど、この逆転が起きやすくなります。
全身脱毛3回だと、1回受けた後に引かれるのは49,700 + 9,940 = 59,640円で、20,000円を大きく超えます。逆転しません。
これは制度と計算式から出てくる話で、どちらが得かを勧めるものではありません。1回受ければ施術は受けていますし、予約と来店の手間もかかります。ただ、金額だけを見るとこうなる、という事実です。
4. 計算式より先に見ておく条項が3つあります
有効期限が過ぎると、中途解約できません
役務の提供が完了した契約及び有効期限が過ぎた場合は、中途解約できませんのでご注意ください。
期限が来た時点で、残っている回数があっても精算の対象から外れます。通い切れるかどうかは、料金より先に確認する項目です。
施術の間隔は「部位によっては最短で2週間に1回」、施術時間はヒゲ30分前後・全身90分前後・まるごと全身120分前後と公式に出ています。回数と期限から、通い切るのに必要な来店ペースは計算できます。
「役務提供期間が過ぎると中途解約できない」という条項は、ジェイエステティックにもありました。その記事に、解約の窓口だけ受付時間が狭いことも書いています。
前受金の保全措置はありません
前受金の保全措置はございません。
先に払った分を保全する仕組みがない、ということが特定商取引法に基づく表記に書かれています。この欄は書くことが決まっている項目なので、「ない」と書いてあるのは正確な開示です。ただ、読む側としては、前払いの金額をどこまで大きくするかの判断材料になります。
精算金の振込手数料は、受け取る側の負担です
契約解除に伴う精算金は、お客様が指定する銀行口座への振込(振込手数料はお客様負担)にて返還いたします。
上の計算で出した額から、振込手数料が引かれます。クレジットや美容ローンを使った場合でも、精算は現金で返還されると書かれています。
5. 分割にすると、総額が25%増えます
公式サイトには、各コースの月額も出ています。36分割(3年間)で、分割手数料込みの目安とされています。
| コース | 一括の総額 | 36回払いの合計(目安) | 差 |
|---|---|---|---|
| まるごと全身脱毛 3回 | 255,200円 | 319,510円 | +64,310円 |
| 全身脱毛 3回 | 149,100円 | 186,673円 | +37,573円 |
| ヒゲ脱毛 5回 | 70,800円 | 88,641円 | +17,841円 |
公式に出ている初回の支払額と2回目以降の月額から掛け戻した数字です(例:全身脱毛3回は初回8,173円+5,100円×35回)。3コースとも増える割合は25.2%で揃っていました。
公式は「分割手数料込みの毎月のお支払い金額の目安」と書いているので、この合計も目安です。そして中途解約の計算に出てくる「支払総額」は、分割手数料を含む額なのか一括の額なのかで変わります。ここは契約書面で確認する項目になります。
月額表示と総額の関係は料金の形を3種類に分けた記事でも書きました。
6. 公式サイトに見当たらなかったもの
よくあるご質問を全項目見ましたが、予約のキャンセル料についての記載は見つけられませんでした。当日キャンセルの扱い、回数が消化されるかどうかも、公式サイトからは分かりません。
キャンセル料が0円でも1回分が消化される会社があるので、ここは別に聞く項目になります。7社の規約を並べた記事に、その違いを書きました。
料金の形が月額制になると、この計算そのものがなくなります。かわりに解約の締め日が金額を決めるようになる例を別の記事に書きました。
7. 契約前に聞く項目
- 有効期限は何か月か。期限が過ぎると中途解約できなくなります
- 予約のキャンセル料と、回数が消化されるかどうか。公式サイトに記載がありません
- 中途解約の「支払総額」は、分割手数料を含むのか。分割にする場合は精算額が変わります
- 契約書面の1回あたりの単価。精算の計算に直接使われます
1番目と4番目は、契約書面の裏面に書かれていると公式に案内されています。その場で読む価値があります。カウンセリングで契約しないで帰るための準備も別に書きました。
まとめ
- RBLは特定商取引法に基づく表記に中途解約の計算式を明記している。「手数料あり」で止まる会社が多いなかでは少数派
- 計算式は開始前=支払総額−2万円/開始後=支払総額−(単価×消化回数)−残額の10%(2万円以内)
- まるごと全身3回なら開始前235,200円、1回後153,119円、2回後76,558円が戻る計算
- ヒゲ脱毛5回だけ、開始前50,800円より1回受けた後の50,976円のほうが多い。総額が小さいと20,000円の定額控除のほうが重くなるため
- 有効期限が過ぎると中途解約できないと明記されている
- 前受金の保全措置はないと明記されている
- 精算金の振込手数料は受け取る側の負担
- 36分割にすると総額が25.2%増える(3コースとも同じ割合)
- 予約のキャンセル料についての記載は公式サイトに見当たらなかった
計算式が書いてあると、契約する前に金額が出せます。書いていない会社では、それができません。
「手数料あり」としか書いていない例とどう違うかは、ディオーネで試算した記事に並べました。制度そのものの説明はこちらです。
7社ぶんの精算を計算して並べたものはこちらの記事にあります。RBLは7社の中で唯一、公式が計算式そのものを書いていた会社でした。
出典と取得日
料金と記載は2026年10月6日にRBLの公式サイトで確認しました。
- roland-bl.jp/tokushoho/(特定商取引法に基づく表記):会社名、入会時初期費用、販売方法、販売価格、支払い方法、クーリング・オフ、中途解約と解約料、役務提供開始前後の精算金の計算式、解約損料の定義、有効期限経過後の扱い、精算の方法と振込手数料、割賦販売法に基づく抗弁権の接続、前受金の保全について
- roland-bl.jp/menuprice/(ピックアップメニュー / 料金):3コースの総額・1回あたりの価格・月額と分割の注記・照射部位
- roland-bl.jp/faq/(よくあるご質問):施術時間、通える間隔、支払い方法、未成年の契約
- 中途解約時の上限額と特定継続的役務提供の対象要件:消費者庁の公表資料
比較サイト・まとめサイトは使っていません。料金と条件は変わります。この記事の見直しは毎月中旬に行います。
この記事は公式サイトに出ている条件の整理で、施術の効果について述べたものではありません。精算でもめたときは、消費者ホットライン「188」に相談できます。